石田監督の宇宙キター!は格別です/フォーゼ13&14






第13話「学・校・拒・絶」/第14話「毒・針・猛・襲」

監督:石田秀範、脚本:三条陸


◇石田監督の「宇宙キター!!」演出のテンションの高さに、フォーゼのスピリットが全て凝縮されてる、という気すらする。
プロミネンス渦巻く真っ赤な熱血(わはは)太陽まで、弦ちゃんの叫びが届いちゃうというハッタリの、馬鹿馬鹿しいまでの爽快さがいい。
青春劇場のクサイ寸劇とかね。結構みなノリノリでやってたのがまたね。青春は恥ずかしいことの連続なのさ!ビバ!みたいな。

◇新登場ウォーター・モジュールの、消防車からの水噴射を連想させるシンプル構造(第13話)といい、身近なものをまんま武器化する、やたら格好つけない二枚目半(いや三枚目に近いかw)な立ち位置がフォーゼらしさなのかも。
強力な水噴射で、地面の土がみるみる”ぬかるみ”となり、立ち上がろうとして滑って転ぶダスタードの面々が可笑しい。

◇フォーゼ世界のショッカー戦闘部員こと、ダスタード(忍者みたい!@ユウキ)の登場で、生身の動きや技を生かしてのCGに過剰に頼らないアクションが堪能できるのは嬉しい限り。

◇スイッチ放り投げて弦ちゃんジャンプ!(第13話)で、オープニングへ繋げる導入も魅力的。

◇同じく第13話。高くジャンプしバク宙の流れから腹ばいの姿勢で着地、地面に両手をつき、足を尾のように高く反り返させるスコーピオン・ゾディアーツの、「サソリのポーズ」に見とれた。中の人(永徳SAか渡辺SAか、それとも?)乙!

◇イケメン校長のゾディアーツは、リーブラ、天秤だそうだが、(ここからは小声でぼそっと)どう見ても、その、カネゴン、に見えるのはどうしたものか。えーと、見えませんかね。(今後も密かにカネゴンと呼んでしまいそうな予感)

◇フォーゼに変身直後、バスタードたちと切り結ぶカメラワークの、奥へ向かうショットが切り替わると手前へ走り、続いてクレーンアップに繋げる、刻むテンポが小気味良かった。(第14話)

◇脚本に関しても少し。
怖いのは、他人や物事を思い通りに支配できるほどの力を獲得できる誘惑に、負けそうになる自らの心、という問題の立て方がイマドキしてて、昭和の勧善懲悪の次に主流となりそうなテーマという気はする。
他者と闘う以上に自分との闘いが一番キツい、究極の敵は自分自身、となると一人で克服するのは難しい、だから互いに助け合い励まし合える仲間が必要だ、この流れは非常に真っ当。

◇スイッチに手を出した生徒に、ジェイクと美羽が冷淡な態度を示すのが、半分納得、半分失望、というところ。
まだ信頼より損得勘定で動きがちな風見鶏を自認するジェイクはともかく、美羽は、例の取り巻きの子を許したように見えたのに、やはりわだかまりは残っていたのかと、少々フクザツではあったり。
二人共に疎遠になったあの子たちと、いつか仲直りできるといいんだが。やはり気になるからあのままフェイドアウトでは。今後のフォローを楽しみに、してていいんだよね。ね!

◇番外で。石田監督のこと。
以前から薄々そうなのかなと思ってたんだが、もしかして電車お好きな、いわゆる「鉄ヲタ」でいらっしゃるんだろうか。(どんだけ画面に電車映してんだかwと微笑ましく)