2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

境界線を越える思想

シリーズ・日本人は何を考えてきたのか/第4回、を視聴。番組の最後のまとめに、非戦と平等を掲げて社会主義の理想を追求した幸徳秋水と堺利彦は、「国を越える思想」の必要を主張したのだとゲストの識者は指摘した。自国が利益を得るためなら他国が不利益…

3.11を語る辺見庸の言葉に共感

シリーズ・私にとっての”3・11”「瓦礫の中から言葉を」作家・辺見庸、という 久々に観てみたNHKのEテレ早朝番組(去年4月のアンコール放映を録画で後から)中で とりわけ感銘を受けた箇所を、某掲示板にて紹介された書き起こしから、ありがたく拝借コピ…

隠しきれない恋/カーネーション

外れても踏みとどまっても人の道。三浦組合長(近藤正臣)の一言は、今週の核心を鋭く突くものだった。 時に惑い、間違い、混乱しつつも、とことん命を燃やして生きる、後悔しない覚悟があるなら、どちらを選ぼうとそれもまた人の道、なのだと。周防(綾野剛…

SONGSで夜明けのスキャット

歌手・由紀さおりの、去年12月に行われたニューヨークはタウン・ホールでの公演より。番組を視聴する以前に、PinkMartiniと組んだ『1969』のアルバムも聴き、昨年秋のロイヤル・アルバート・ホールでの成功も耳にしていたのだが、あらためてライブ映像…

気まぐれつぶやき(no-twitter)

◇シネフィル・イマジカ(3月以降ハイビジョンに切り替わるらしい)かWOWOW辺りで、アンゲロプロス監督特集をやる予定はないのだろうか。 5、6年前かにCイマジカでやったような覚えがある全作品(せめてそれに近いラインナップでの)一挙放映企画よ再び。◇…

南方熊楠からウルトラマンとその変身を考える

録画しておいた(実際の放映は22日)『シリーズ日本人は何を考えてきたのか/第三回』EテレNHKにて、南方熊楠の思想を解説する中沢新一の語りを聞いているうち、はたと閃いたのが「ウルトラマン」と「変身」にまつわるイメージ。 未だ確と定まらない取っ散…

あらためてtogetterまとめ記事への苦言(反論その2−後半−)※追記あり

※本記事アップの後、現時点では運営側により一時的な非公開処置が取られている。 偏向や捏造した内容を、元々それ(悪意の捌け口)目的で作成した「まとめ人」自身がどう「調整」するのか、どうせ誤摩化しようがないからせいぜい放置がいいとこだろうが、今…

くまの兄妹/贖罪

黒沢清監督のWOWOWドラマ(連続ドラマW)、第3話。公式サイト(何気にキャスト&スタッフのインタビュー動画が気になる←リンクして気づいた) 階段の踊り場から見下ろす角度で、警察病院と思しき一階の、正面玄関のガラス扉を開けて中へ入ってくる小泉今日…

ツイ談サイトNearMetterの情報不備を補足説明する(反論その1−前半−)

以前の私のtwitterアカウント検索の上位に、ユーザー対談などと称したクズログが残っているのを最近知り、 (ほぼ半年前の件ではあるのだが、NaokiTakahashiなるアカウントが自分への悪口だと早合点し怒鳴りこんできて、 「あなたのことではない」というこち…

揺れる心/カーネーション

ああ、ウチは恋しいんやな。 そうつぶやいて糸子が深い溜め息と共に吐き出した本音はまた、 私という一視聴者にして傍観者の心情でもあったことに、はたと気づかされた。確かに。 寂しかったよ、彼らの永遠の不在が。 恋しかったよ、彼らの残した思い出が。…

追記:過去記事移転のお知らせ

昨日の件。結局は出戻り再開になっちゃった由。 河岸変えてみてわかる古巣の良さ。むろん慣れもあろうが。動作も今のところ問題なく進むようなので(快調とはいえないまでも) 当分はこことの両輪でやっていく予定です。 完全移行は今月末くらいを目処に考え…

過去記事移転のお知らせ

遅ればせの告知。 えー。ちらちらと検索等で訪れて下さる方々に於かれましては、唐突に過去記事が消滅してしまい、何が起こったやらと多かれ少なかれ戸惑い訝しむ気持ちがあったことと思われます。 いや!まったく(毎度のことながら)こちらの説明不足で申…

黒沢清と増村保造

先日たまたまBSで映画『暖流』を観て、5年前くらいを契機にすっかり失念していた増村保造監督作品を観たい欲求が、急に募ってきた。頻繁なカット割りに頼らない、キビキビと引き締まった映像のテンポが快感になる。 アングルも構図もカメラワークも見どころ…

ヒーローと倫理(4)

クウガからW(ダブル)までの平成仮面ライダーを論じた『リトル・ピープルの時代』第二章への疑問点を箇条書き、のさらなる続き。 グローバル/ネットワーク化とは、世界をひとつにつなげ、P359 ここまでは意味が重複するせいで少々クドい言い回しながらも、…

ヒーローと倫理(3)

前回記事まではまだ途中段階だった宇野常寛著『リトル・ピープルの時代』の第二章(『ヒーローと公共性』)のみ、ようやく読了したので、(なにしろ引っかかる箇所が多すぎて読み進むのに難儀するあまり、思いのほか時間がかかってしまったんだった)、ここ…

愛する力/カーネーション

久々のカーネーション記事。 本作における渡辺あや流イイオトコの典型たる周防龍一(綾野剛)の登場に加え、ドツボに嵌ってた両者、奈津及び安岡のおばちゃんこと玉枝の、祝!復活の明るい兆しが嬉しく、週末のまとめ感想として、こちらも復活してみた次第。…

ヒーローと倫理(追記)

長くなったので別記事としてアップ。※1/10付記事の続き。 911以降の行き過ぎた自己利益追求、ようは自分たちが満足する結果なら、その過程において他者を犠牲にして構わないとする態度を、口当たりのいい正義という便利な言葉でくるみ、終わりなき衝突を…

ヒーローと倫理

ようやく遅ればせで手に取った宇野常寛著『リトル・ピープルの時代』の、平成ライダーを論じた第二章を、とりあえず他の章に先行して、昨日あたりからぼちぼち読み始めたところ。そこでEテレ録画の特集番組で取り上げられた、中江兆民著『一年有半』に思うと…

ふたりの父/平清盛

なんと。今年は大河ドラマにも嵌りそうで、いよいよNHK発の映像作品贔屓に傾きそうな予感が。朝ドラに端を発する、NHKドラマ部門の質が向上していることの、驚きを伴っての実感は、今年の大河ドラマにも例外でなかったらしく、事前情報の段階から注目しては…

かつて私が《言葉》で伝えようとしたことは一度もない

巨匠たちの“青の時代” スタンリー・キューブリック(映画監督) 俺の眼を見つけた! 先月録画したまま未見だった、シリーズ巨匠たちの”青の時代”、キューブリックの回を、ようやく視聴。 タイトルは番組内で紹介された本人の弁によるもの。 写真雑誌の専属カ…

言葉が100パーセントになっていく

田原総一朗の遺言2012録画消化の日々は続く。朝生司会者なる肩書きが、最も一般には広く認識されるのだろう田原総一朗は、かつてテレ東のきわどく対象に斬り込む数々のドキュメンタリーを手がけた「名物」ディレクターであり、番組ではそれら映像作品群…

新春TV放談2012

同タイトルの番組は去年もやっていた(去年は天野祐吉だったかテリー伊藤だったかがいたような)覚えがあるが、今年は一般観覧者をスタジオに入れたり、パネラーの幅を広げ(単純に)数を増やすなどの制作上の熱意が(昨年と比して)加わった分、互いに立場…

紅白と第9と橋本平家

大掃除のついでにリビングの模様替えまでこなした昨日の大晦日、酔狂ついでに購入後、長らく積読状態だった橋本平家全巻に取り掛かったのが、同日午後遅く。 しかし家人が観ていたNHKの紅白を、途中から一緒に観始めたのであえなく途中まで。しかし今更の驚…