2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「変身願望」も「正義の味方」も取り扱いに注意/妖怪人間ベム

本当は特撮ヒーローものの範疇に入るであろう本作が、土曜のプライムタイムに放映されること自体喜ばしい快挙といえる。子どもを主なターゲットとする所謂ニチアサだけが、ジャンルの代名詞扱いされる窮屈さからの脱却には諸手を上げて歓迎だし、視野を広げ…

女子の夢と希望を描く/カーネーション

第四週「誇り」のまとめ感想など。公式サイトに掲載された椎名林檎による「カーネーション」主題歌歌詞を黙読するだけで目頭が熱くなるほど、毎朝流れるあの楽曲を気に入るあまり、知らぬうち断片的にフレーズを口ずさんでることもしばしばだ。劇中での、糸…

ハイボールはじめました/深夜食堂2(2)

第十二話『唐揚げとハイボール』山下敦弘監督回。さや(平田薫)という女性の、まぶたを閉じてほのかに微笑みを浮かべた(まるで観音さまみたく穏やかな表情の)アップショットから始まる、初っ端からの「映像の掴み」に強く惹き込まれた。俳優の表情一つが…

「たかが保険屋」の正義と救いと/ラストマネー

初回から欠かさず観てきたが、最終話にきて正義のこと、他者を救うこと裁くこと、の普遍にして難しいテーマを正面切ってぶつけてきた一方、けして安直なお涙頂戴の大団円に落とし込まないところに、作り手の志と矜持を感じる。それは保険絡みで浮上する人の…

父と息子の絆という王道/フォーゼ(8)&ザ・ケープ

どう柔らかく崩そうとも根っこの部分は硬派な(特撮)ヒーローものの多くに、通奏低音の如く流れる定番テーマがコレ。日曜はSHTの後に『ザ・ケープ』字幕版を毎週録画して観てるんだが、リアリティ重視の作風が吉と出るか凶と出るかは置くとして、初回から「…

主役はバイク!なアクションを堪能/牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜(3)

第3話『車輪』横山誠(本編)監督に坂本浩一(セカンドユニット)監督が助っ人参入し、ほぼ全編をバイクスタントとCGの融合による凝りまくりのアクションで構成された、作り手の野心と意欲がテンコ盛りな回。鋼牙の乗ったバイクが華麗に空中を跳び、狂った…

見えない大三角/QP(キューピー)第3話

第3話『サマートライアングル』◇冒頭、初っ端から元(林遣都)による、我妻亮のフィギュア発見!だの、トムジェリも揃った天狼会シリーズのフィギュアを絶対コンプしねーと!だの、兄貴分のヒコさん(田口トモロヲ)巻き込んでの素っ頓狂な騒動が起きる、ち…

大好きのチカラ/カーネーション(15)

NHK朝ドラ『カーネーション』も第三週「熱い思い」に突入し、『ゲゲゲの女房』(これは朝ドラ好きな家人の影響で途中から観始めた)以来の連続視聴が苦もなく習慣化してきた、というよりむしろ日々を彩る大切な楽しみの一つとすら、感じられるようになった今…

キングは仮面ライダー部がお嫌い/フォーゼ(7)

、らしいのは伝わった。むやみと「部」を強調する言いようがそこはかとなく馬鹿っぽくてイイ。タックルへの執念をとくと見せてもらったぜ隼!←もはやお気に入りキャラに「ふ、クズどもの肩の寄せ合いか、見苦しい」の言いようも何気にツボ。第7話/王・様・…

秋の連ドラ、一押しは『QP(キューピー)』!

※朝ドラ『カーネーション』は別扱いで。秋スタートのTVの連続ドラマの中で、飛び抜けて高水準な仕上がりで初回放映時に少なからぬ衝撃を与え、しかも初回限定の一発屋なハッタリに終わらず、二話目も映画も顔負けな水準をキープしてきた「QP(キューピー)」…

「罪」と「赦し」/仮面ライダーフォーゼ(6)

弦太朗がここぞと言い放った決め台詞、「捻くれてひん曲がった部分も含めて受け入れる!」はいいとして、信頼を踏みにじったJK憎しで復讐に突っ走った学友の罪は、フォーゼにより「ヒーローの正義の裁き」が下されるのに、「信頼を踏みにじった当人」たるJK…

『カーネーション』の楽しみ

10月3日朝7時半〜のBSプレミアム初回放映時からだから、初めて朝ドラを初っ端から、しかも丹念に(結構)入れ込んで観ていることになる。予想外にハマった理由はひとえに否も応もなくぐいぐい気持ちと視線を惹きつける映像の力、当然にしてカメラや美術…

スーツVS生身について(仮面ライダーエターナルより)

その時の感覚と勢いだけでオチも盛り上がりも愛想もない雑文を、それでも個人の備忘メモということにすれば、たとえうっかり読んだとしてことさら腹は立つまいとする目算。仮面ライダーW Returns と題したVシネ第二弾(エターナル編)を今頃になって視聴した…