2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧
季刊雑誌SIGHT(サイト)の50号を購入。「原発報道を終わらせようとしているのは誰だ」と題し、既存のメディアが総じて触れたがらない(それこそ「穏便に」済まそうと及び腰になっている)問題の暗部へ、挑戦的に斬り込む姿勢や良し。ところで渋谷陽一の巻…
生きる。その副題通りの、またも圧巻の回だった。先ほどまで玉音放送が流れていたラジオを、緩慢な動作でオフにし、ぼんやりと心ここにあらずの体ながら、「さ、お昼にしようけ」と呟く糸子は、アンシリーズ最終巻の影の主役にして名キャラクターたる、老メ…
一昨日だったか偶々タイトルに惹かれて録画しておいた、画家・堀文子氏のドキュメンタリー番組が、予想以上に良くて、その他のスティーブ・ジョブズや都倉俊一の特集番組とともに、ディスクに一括保存したんだったが、ご自身の生き方のモットーを(まるで絆…
先週の予告にちらと映った不吉なワンショットに感じた胸騒ぎが的中してしまった。病み上がりの身体に国民服を着た、なんだか、いやに影の薄い勘ちゃんがうっすら微笑んで、ゆらり、と立っていて。ようやく姿を見せたと安堵する間もなく、いってしまった。苦…
そして本日のカーネーション(71)感想に続く。冒頭に登場した澤田さんへ糸子と同じく無言で合掌。せめて自身の辛い経験から、戦意高揚の片棒担ぐ虚しさに気づいてくれたら、目を覚ましてくれたら、と願うばかり。まさか逆に、ヘンなスイッチ入って以前に…
世の有りさまや国家の方針は、拍子抜けするほどあっけなく、以前とは様変わりするのが常だが、今日、明日、明後日と続いていく人の生活は、人が命を繋ぐための基本は、太古の昔から変わらない。またもう一つ「変えてはならない」ものとして、以前にも書いた…
まさかの三池崇史監督が帰ってくるとは。そりゃ遅すぎる巻き返しとは思ったよ。途中(他の監督が手がけてからは←本音で申し訳ないっす)観てられなかったもんさすがに。三池監督の撮った三話目までは良かったんだが、その後の堂々巡りをクドクドしく続ける内…
先ほどカーネーションのやふー感想欄の投稿に、反論めいた内容を書いたところ(論点が論点だけに、管理者が慎重を期した気持ちは分からんでもないが)、削除されてしまったのでこちらへ載せておく。ちなみに皆で共有するような場所への投稿はまずしない派。…
独り言、のようなもの。現在は一応休止モードという形にしてはいるが、すぐに削除せず保留にしたのは、書く内容に拠るところが大きい。視聴後つまらないと感じたら、どこがどうつまらないかを躊躇なく書くという元よりの姿勢が、ツイッターにはそぐわない(…
※本日のカーネーション感想:追記(半分恒例化)なるほど、ミシン供出を頑として拒むのは、戦地の兵士へミシンを銃弾などに加工しての新たな武器補給を拒むも同然、よって非国民の謗(そし)りは言い得て妙、と考える向きもあるのか。だが男たちが戦場へ赴い…
世間との折り合いに慎重に気配りする分のストレスが、内輪の者に対する絶対君主的発言に跳ね返る、というのはもう善作のパターンまんまなわけで、本人気づかずとも着実に女版善作(!)の道を歩んでるのが、可笑しいやら(この親子の特別な絆を思って)泣け…
昨日いちんち、善作追悼の思いに心ゆくまで(!)浸り切ったのが良かったか、被った喪失感、欠落感が完全に埋まることはなくても、あえてハルの「辛気臭さ」を、窓を開けて追い払おうとする糸子じゃないが、ファイト一発!な気力に何故か本日は満ち溢れ、展…
一服タイムの気晴らし代わりに。午前中だったかのTVプログラムにて、黄金の日日をやっているのに行き当たり、途中からだったが俳優陣の豪華さに引き込まれ、最後まで観てしまった時点でようよう理解したのが、脚本家の故・市川森一を偲ぶ番組編成だったこと…
朝から不規則な間隔で襲いくる衝撃の余波も、さすがに落ち着いてきたので、少し、書いてみることにする。善作の書いた「オハラ洋装店 店主 小原糸子」の文字を、大事そうに指でなぞる糸子の横顔を見ていて、支払いを渋る吉田屋の集金を期待通り娘がやり遂げ…
視聴中も視聴後も、実に困ったことに、気づくと涙ぐんでいる。感情を思いがけず揺さぶられた、いうなれば一種のショック状態から、なかなか抜けだせないでいる。記憶の中のショットの残像や台詞の切れ切れが、ふとした拍子にありありと思い出され、急に喉が…
>年若き傷痍兵と我が身を引き比べ、彼らに申し訳ないと気詰まりを口にする、いかにも善作らしい繊細さ善作を最高に格好いいと思ったのが、糸子へのミシンの手ほどきを頼みたくて、根岸先生に突如として披露した「土下座」の場面。慌てふためきながら何とか…
後からそれなりの形にまとめようと思いつつ。とりあえずのメモ。お父ちゃんの居たたまれなさ肩身の狭さは察すれど、ショボいレベルのええカッコしいには違いない、だがそれほど世間の目が厳しかった(おのれの不始末から被った火傷で、傷病兵と同じく通院す…
というか、そもそも生きてること自体、何の意味があるかと突き詰めたら、それこそ無駄という結論に行き着くだろう。そんなもんである。意味があるとかないとかの浅はかな幻想は捨てるが吉。すべての生命の中で人間だけを過剰に特別視するなかれ。善作の弛緩…
さらっと急ぎ足で今日の感想。善作のことが未だにまったく理解できてない千代とツーカーの糸子の対比に笑った。元は他人の妻と血の繋がった娘との違いか。夜中に火事のフラッシュバックでうなされるハル祖母ちゃん。リアリティありすぎて辛い。このままじわ…
間近で善作の火達磨になる姿を目の当たりにした精神的ショックから、祖母ハルが茫然自失の体となり、ついには寝込んでしまう、という展開は過去に経験した、我が祖母の状態を思い起こさせるもので、やたら胸が痛かった。つきっきりで看病する者が誰もいない…
第13話「学・校・拒・絶」/第14話「毒・針・猛・襲」監督:石田秀範、脚本:三条陸◇石田監督の「宇宙キター!!」演出のテンションの高さに、フォーゼのスピリットが全て凝縮されてる、という気すらする。プロミネンス渦巻く真っ赤な熱血(わはは)太陽…
>愚かしさも人間のうち、などとしたり顔で開き直るような、厚かましい根性にだけは成り下がりたくない先日のカーネーションの感想記事で、男の浮気の一つや2つ、を当の男が主張すると、開き直りに聞こえてしまうから、女である糸子に対しまるで説得力がな…
今回は糸子の独白ナレが多めだった気がする。夫・勝への複雑な思いの吐露にしろ、安岡家への配慮にしろ、とうに察しがつくものではあったが、朝ドラ視聴者層の幅の広さを考慮し、念には念を入れ誤解なきようダメ押しした、というところか。国防婦人会のオバ…
動揺し怒りを露わにする糸子に対し、善作と奈津が言ってることは、実はさほど変わらなかったりする。ただ、異性である善作に言われるのと同性の奈津に言われるのとでは、糸子本人の受け止め方が違うだけで。(元記事にも書いたが)男の浮気肯定を、当の男が…
夫への浮気疑惑から妄想に次ぐ妄想を経た果てに、男という性全般への批判に発展する糸子の憤慨を、幼馴染・奈津のクールな応対が鎮め、ラストに泰蔵登場で、「男全般」を対称とした批判がみるみる説得力を失うオチまで、妄想コメディから降る雪を小道具に使…
勝が出征時にあえて(だろう)着用したスーツ。前夜から見送りに訪れた善作の国民服。どういう服を選択するかに、直裁的な言葉では表現し難い万感の思いが込められている。いみじくもドレス注文をめぐりサエと対立した折に、糸子が断言してみせた「着る服で…
色気づいた糸子、というのを、初めて見たような気がする、なにせ今までが今までなんで、形容矛盾とすら思えたり。あ、つい本音が。オノマチの演技がまるで違うのに驚く。勝と連れ立って帰宅し、開口一番「ただいまァ(←これがまた微妙に甘い声だったり)」と…
八重子さんが、義母(安岡のおばちゃんこと玉枝)と糸子のこじれた仲を取り持とうとして、板ばさみ状態だったのが気の毒だったが、ある程度の冷却期間を置くしかないもんなァ、それでも修復不能なら諦めるしかないけれど。人の気持ちは思い通りにはいかない…
あれから例の論争モドキ(中身無いからモドキで十分)がしつこく続いてたらしいのを遅ればせで知ってくだらねーwと呆れつつ、これだけはもう一度確認しとくが、戦争に対するネガティブな感情は、すべて間違いようもなく「反戦」だからね。「反戦とは違う」…
土曜日の展開は、これまで無理だ無謀だとの周囲の懸念をよそに、糸子が持ち前の負けん気とど根性といった「個人の努力や頑張りで」突破口を見出しては克服してきた生き方を、真っ向否定してくる強大な力(国家だの戦争だの)に、めちゃくちゃに翻弄され壊さ…