見どころはぶっちぎりで巨大ロボ戦!/特命戦隊ゴーバスターズ

『Mission1 特命戦隊、集結せよ!』


OPクレジットに目を凝らした後に、本編を追っていて脳裏をよぎったのは、

SF色の強い作風だから、スタイリッシュな画作りに定評ある
柴崎貴行監督が抜擢されたのかな、とか
福沢博文SAの初アクション監督の感触は、アクロバティックな動作より
なるべく実践に即したリアリティ重視の方向っぽいな、とかの他愛ない感想ではあったが

新たな顔ぶれがもたらす新たな風が、本作では颯爽と吹いている印象、前作と比べると全体的に押しの強さは控えめなようでも、回を追う毎に良さが浸透するタイプの作品になるのでは、と願望込みで思う。
初回のとっつきがやや悪く感じたのも、取り入れた新機軸の多さに慣れてないこともあるんじゃないかと。

福沢アクション監督(この呼び方とポストも慣れない一つ)は、捻りを入れてくるくるっと回る空中側転みたいなのや、全身を真っすぐ伸ばした状態でのバク転(今回竹内SAがやっていた動き)、自動車のボンネットを滑るように横転する技など、持ち味がハッキリしてる印象。
番組からの要請抜きに、ファンタジー寄りでない(奇抜なハッタリのない)リアル路線がそもそも好みなのかもしれない。
従来のような空中を華麗に舞い飛ぶタイプのアクションは、当分は影を潜めそうではある。
「空中を飛ぶ」感じの場面は、ワンショットのワイヤー使いで撮ってたし。
バイクアクションに坂本監督の影響を感じたり。
いまだ披露してない奥の手アクションが色々とありそうで期待。

しかしなんといっても白眉は巨大ロボに尽きる。
登場から、バトルから、いやまあ凝ってること凝ってること。
CGおよび特撮班の、力の入れようが半端じゃない、ここもまた新機軸だらけ。
初めて戦隊ロボを心から「格好いい」と思ったかもしれない。名称なんだっけか、エースか、
赤い装甲に太陽光が反射してキラキラしたり、背中のジェット噴射で動きを調節したり、ツボてんこ盛り。
シンケンやゴセイの頃からすると格段に見栄えが良くなってる。いやー驚いた。参りました。
もうダサいとは言わせないとの心意気、しかと受け取りました。

下からの煽りアングルの多様やら、高速度撮影によるスローモーションな動きやら、も巨大さと重量感を醸してていい感じだ。
ゆっくりと小石みたいな(ってロボとの比率の話だが)「がれき」がやたら飛び散る演出も珍しく。これまたいい効果出してます。

同じショットに収めた、巨大ロボと等身大スーツの二つのバトル。
主役は完全に背景で繰り広げられるロボでしたな。
手前の等身大スーツ戦は、かなり地味目に抑えてあった。(この点は来週に期待しよう)

EDのダンスはゴーオンとデカレンを足して二で割った印象だったか。
一瞬映ったロボの腰振り(それも意外に切れのある動きだったりして)が、なんだか目に焼き付いて離れず。
ロボたんの中の人はどなたなのだろう。クレジットにいつもの日下SAのお名前がなかった気がして淋しくはあれど、これも後輩育成の狙いと理解した。

本当に様々なカタチでの新しい挑戦、試みが盛り込んであるようで、この先まったく不安がないわけじゃないが、それより期待の方が今のところ上回ってる。半分はロボの魅力ありき、かもだが。





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