途中から視聴の巻(ヤバい経済学/スカイライダー)

『ヤバい経済学』なるドキュメンタリー映画を途中から。

オムニバス形式だったらしいが最後の章のやつ、子ども(このケースでは高校生)の成績を金銭による報酬で釣れば
必ず急上昇するに違いないと考えた経済学者が、本当にある高校に協力をあおぎ実行してしまう。

企画側が予め設定したランク以上に成績が達すれば、
500ドルの金銭報酬や、リムジンでの送迎などのボーナス手当がつく。

だが当初予想したほどの成果には達せず、原因は何処にあるかを話し合ううち、
もっとターゲットを低学年、低年齢に下げるべき、
いやいっそ園児の頃から、親にもこの方法を伝授して、などと
挽回策を練るところで終わるのだが。

引っかかるのは、金銭で子どもの学習意欲を釣ってまで成績向上させたいのが、
本人より学校や親であり、彼らの体面や自己満のためであることで、
中ほど程度の成績の子はまだしも、下位に位置する子などは、
ハードルの高さにめげて、すぐに「そのゲームから脱落」してしまい、
日に日に疎外感を募らせてる有り様だったりするのと、

結局は金の切れ目が縁の切れ目で、報酬途切れた時点でゲームオーバーになるような
一時的なやる気じゃ意味ないんじゃないのかなとか、色々と疑問符も多い「実験」ではあった。

教育を経済の論理で支配できるとか、そもそもの発想が即物的で安直なのも気になる。
人をいかに効率よく管理するか、の発想自体、人を知らず知らず家畜かモノのように扱う危険を
常に孕んでいると思うし。

で、これもオムニバスだからなのか、最後の締めがとってつけたように、企画側に属する二人が
自分たちを褒め合って終わるのが何とも。
正直が一番で自由な発想を尊重する、そんな僕らはヤバイかもね(笑い)みたいな。

ええっと白けるばかりで何いってんだか全然わかりませんが。
最後にセコい自己完結こっちに押し付けられてもという。

ところで終了後の解説タイムでの「文脈みないで批判する人」というのは
「番組見ないでデマとばす」誰かさんのことですかね町山さんw



あとスカイライダーも。偶然つけたらやっててつい観入ってしまった。
バイクを走り回す8人ライダーの、画面からはみ出すくらい勢いある
荒々しい躍動感も良かったが(山田稔監督だった)

さらに胸熱なのは、敵の戦車をライダーたちが一致協力して、
キックやチョップで攻撃するという、アナクロ極まれりなスタイル。

空中を各ライダーが手先から脚先までしゅっと伸ばして華麗に飛ぶのも
今どきにない格好良さ。キック時の決めポーズの美しさも格別のものがある。

たとえお話は子供向けでごく単純ではあっても、昔のライダー同士の共闘というのは
こんなに胸躍る凛々しいものだったかと、なんだか茫然とする。

昭和のライダーはどこを切っても昔気質の体育会系な男臭さが画面中に充満していて
あの独特な雰囲気の最後の仕上げが、主題歌等の楽曲なんだろう、菊池俊輔御大あっての
ライダーなんだなと、あらためて感じた。

スカイライダーのED。
メタルダーOPを彷彿とさせる説経節の、スルメのように聴けば聴くほど沁みてくる味わい深さよ。


あらら。今ニュースで知った。いせや建て替えするそうな。
渡ちゃん(毎度ながら勝手にこう呼ぶ)の、ほんのり酔いが回って上機嫌な顔が一瞬脳裏に浮かび、ふっと切なく。






.