超人機メタルダー再び・追記


一服タイムに思い立って追記など。


前回記事にて本作のリメイクを熱望したのには、相応の理由がある。

今秋映画公開となる宇宙刑事ギャバンのTVドラマ本編は、
別段リメイクを必要としない高い完成度を未だに誇るわけだが、

メタルダーの場合は、放映途中で思わしくない視聴率の挽回策として
路線変更がなされ、枠移動を余儀なくされ、終盤近くまで見苦しく
迷走を続けた黒歴史があるのだった。

迷走期間中は、本作の目玉たるネロス軍団内の確執も、人物の掘り下げも、
人物間の絡みも、ほとんど描かれることなくすっぽり欠落して
ひたすら単発ゲスト敵を毎回のお約束に則って倒すだけの
「お子さま仕様」に変容してしまった。

そのことが何より悔しく、返す返すも心残りでならない。

いまだに唯一無二な存在感を誇る秀作を、途中グダグダに迷走させた「玉に瑕」の
不完全態のまま捨て置くのは、あまりに惜しい、そして悲しい。

出来ることなら中盤における残念な欠落分を、つまり
功名と地位の獲得に精出す個々の野心と、各軍団の勢力争い渦巻くネロス帝国内部の描写を、
きっちり補填した完全版が観てみたい。

なかでも、もっと踏み込んで描かれた凱聖クールギンが見たい。
描けば描くほどに引き立つキャラだからあれは。

4軍団ある設定生かした、複雑な上下関係や対立関係ネタは相当美味しくなりそうな予感。
ストーリーが進むにつれ、利害含む意外な繋がりやら因縁やら反目やらが明らかになるとか、
関係性自体も有機的に自在に変化していくとか、楽しい想像は尽きない。

大河も含め最近は(敢えてこう表現してしまうが)女子供ウケするスイーツ傾向が
幅を利かせているようで、別に頭ごなしに否定するつもりはないが、
かといって軟弱さを盾にとった、幼稚なハッタリだの強がりだのに手を叩いて喜んでみせるような、
空しくも情けない譲歩もしたくない。
(ちなみにここに感想上げないまでも、結構お試しやつまみ食い感覚でチェックするのも少なくない)

男の真似して粋がった子どもじゃなくて、本物のシブい男のドラマが見たいだけなんだが、
そんなに需要ないんだろうか、これまた悲しい。

メタルダーを久々観たら、当時では子供対象枠だったはずの本作レベルにすら達しない
女子供向けスイーツドラマ主流の現状が、どうにも味気なく見えてくる。

野郎を書いてもどこか重みがない、痺れるような格好良さとか美学とか(大抵の女は小馬鹿にしがちだが
必要だからこれ絶対)決定的にない、か足りない。そんなんで燃えられるわけがない。

復活したメタルダーに会いたいねえ無性に。
もれなくついてくる(と言ってしまいたいメタ命な男)トップガンダーは、さすがにオリジナルSAに
拘る気はないが、せめて素晴らしい太腿の持ち主でお願いしたい。
このチャームポイントは外せない。当然だ(断言)。さてどなたが適任だろうか。


※おまけ

2013/6/11のツイをこちらにも再掲。

1)過日、電王をスーツアクトの可能性を広げた点で評価したが、その試みは既にメタルダーで追及されてはいて、ただ電王ほど
広範に魅力の認知が及ばなかったからその先見性と功績が目立たないだけ、というのはあるよなあと思い返すなど。
視聴率に左右されるのは止む無い部分もあろうが、しかしもし→
posted at 13:17:41

2)当初のハード路線を貫けていたら間違いなく空前絶後の名作傑作になりえた(と信じてる)はずで、理想はぶっ壊れてパーツと
成り果て浜辺に散らばるメタルダーをきちんと映して、その上で流星の幻と声が彼方から響いてくる、みたいな終わり方。→
posted at 13:19:26

3)メタルダーとしての機械の体は失っても流星の魂は心は失われない(永遠である)と暗示させて、あくまでハードな色気を
崩さず、過剰なお涙頂戴のセンチメンタルにも逃げず、堂々、横山菁児劇伴をバックに背筋のピンと伸びるような凛々しさで
幕を下ろしてくれたら満点だった、と 今でも思う。
posted at 13:21:13