ゴーバスターズ（２８）＆ウィザード
しょっぱなから横道逸れた独白で失敬。
※先週のSHT呟き分まとめを、いずれ追記つきで記事にする予定は未定ながら、勧善懲悪について
補足しておきたくもあり。一度きちんと整理してみたいその辺を自分なりにと。
久々こちらに感想、のゴーバス（第２８話）は、満を持してのヒロムの弱点（鶏でフリーズ）バレかけ
あわやのピンチ到来回。
これまで青や黄の弱点はすでに敵方の知るところとなり、残すは赤のみだったのを
中間過ぎ辺りで出してきたタイミングの見極めに、持ち札を小出しに投じつつ有効活用する
小林脚本の手腕を見て取るなど。
ただヒロムの弱点は「鶏モチーフ含む」なので、街中で本物のニワトリにお目にかかる機会は
滅多にない、だから今までセーフを保てた、の理屈はちと苦しい気もするが、
しかしエンターがヒロムの弱点が何かは具体的に分からずとも、ある程度まで気づいていたのは
台詞で示せたので、これで敵方の面目も立った感。
エンターらの手強さや賢さの描写あればこそゴーバスの魅力も引き立つのだから、
彼らが間抜けや温い手抜きに見えては、クールな格好良さが基本ウリな本作にはマイナスとなろう。
こうやって着実にゴーバス自体の「弱点」補強してくれると、寄せる信頼も一段と増すというもの。
謎についても、これまでの確認と新たなる投入で一気に盛り上げムードに。
メサイヤとは。ヒロムん家の犬の置物とエスケイプの２丁の愛用ガンで名称の被ることが判明した
ゴクとマゴクの関連。そして亜空間とは。
ゴーバスはアクション主体の構成だから、要所要所で謎をちらつかせ、話の筋に関心を引き付ける
かようなアクセントが際立つのか。
ゴーバスの画期的挑戦とは詰まるところ、このアクションとストーリーの
今までとは逆転したようなユニークな配分の妙に尽きるかもしれない。
外見を変えてしまうスプレー攻撃がもたらす混乱の可笑しさは絶品。
演じる俳優諸氏の画ヅラとアフレコの別人声の落差がこれほど面白いとは。
赤（ヒロム）がヨーコへ変わるや、「なんだこれ！」とどさくさに紛れて胸を触る（というか揉むｗ）のも
黄（ヨーコ）がヒロムに変わるや、「うわ嫌だあ！」とこちらも咄嗟に下半身に手を伸ばすｗのも
すべて柴崎監督の悪ノリ演出に違いなく、コテコテB級感覚てんこ盛りの愛すべき艶笑風味に大いにウケた。
さらにご丁寧にも、噴水の中に投げ込まれてヨーコの外見から元に戻った押川レッドに、
お約束的に胸を揉んで確認させる（このしつこいダメ押しが最高）柴崎監督の抜かりなさであった。
なりきりヨーコ状態のヒロムのビックリ顔が密かにツボ。
彼の中でのヨーコのイメージはあれかと思うと腹に痙攣が走るのを止められない。
真面目かつ懸命にやってこそ格別の可笑しみは生じるとつくづく。
ヒロム弱点バレのピンチ切り抜け、赤に変身、そこへ青と黄が背後からカーブの勢いつけて走りこんできて
青は地面を黄は空中を一回転するや、赤と共に三人横並びで同時にイチガンバスターを構える、という
アクションの流れが今回のお気に入り。
新OPの目新しさもさりながら、EDのフルダンスバージョンに目が釘付け。
皆が生き生き輝いてる。素晴らしいの一言。陣マサトの人の全力投入なキレある動きに吹いた。
キャラまんまだ！いいなあ。
ウィザードは冒頭での、バトルの舞台となる「いつもの」倉庫の壁ぶち抜けて突っ込んでくるライダー
バイクの唸るエンジン音を聞いた瞬間、一挙に胸躍った。
やはりライダーはバイクありき。胸に響く格好良さの質がぜんぜん違う。
華麗に走らせるテクとか見たいもん毎回の如く。
第２話予告でも引き続き、バイクアクションを積極的に取り入れる意欲濃厚で、新たな試みへの期待が持てる。
のっけから主役が鮮烈に登場、決め台詞を吐くとOPテーマが流れ出し、派手にバトルアクションを
繰り広げる、のシンケンジャー方式な流れは、同じ宇都宮Pなので納得だ。
この最初にガツンとアクションでかます方法論は、ハリウッド定石の掴みとして優れて安定感ある。
久々に二の線で動く高岩ライダーが拝めて嬉しい限り。
「絶望」と「希望」のキーワード対比も興味深い。
前者は邪悪な存在（ファントム）を生み、後者は魔法使い（ウィザード）を生むのか。
某所呟きの繰り返しになるが、ダブル（W）以降の平成ライダーの敵となる悪のイメージが
悪人から悪意や悪行にシフトしてる傾向が、本作にも律儀に反映されているのを見ても、
これが平成二期に共通の核となる悪の設定である点は、まず間違いないのではないか。
ライダーのモチーフが魔法使いなだけにファンタジーな画が多め、つまりCG成分多めになるのが必至なのは
わかるが、今のところクオリティ面で７年前の作品である響鬼の前半にも達しないチープさが気にかかる。
響鬼当時より予算切り詰められてる気がしないでもなく。あのCGレベルだと辛いかもこの先。
何とかならんのかしら。
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